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月刊ニューメディア 2020年7月号・8月号掲載
特集
ケーブル技術ショー2020(前編・後編)
「インフラ投資戦略」編・「Withコロナ戦略」編

月刊ニューメディア 2020年7月号掲載
特集 ケーブル技術ショー2020 「インフラ投資戦略」編

日本ケーブルテレビ連盟(JCTA)

無線と「広義のコンテンツ」が実現する
「新しいケーブルテレビビジネス」

 日本ケーブルテレビ連盟(JCTA)は現在、ケーブルテレビビジネスを「有線から無線へ」「放送から通信へ」「インフラからコンテンツへ」「B2CからB2B・B2Gへ」と変化させるという方針で取り組みを行っている。これからのケーブルテレビの設備投資とコンテンツビジネスはどのような方向性で進めていけばよいのか、JCTAのインフラ部門とコンテンツ部門のトップに聞いた。(取材・文:渡辺 元・本誌編集長)


「ウィズ・コロナ」に対応する無線

 JCTAはケーブルテレビ事業者の無線インフラ導入を推進している。一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟 企画部長 熊谷充敏氏は「FWAは新型コロナウイルスの影響下でも各世帯への接続や宅内の工事が不要となる利点があります。また、キャリアのスマホは容量制限がありますが、ケーブルテレビが提供する地域BWA・ローカル5Gは容量制限がありません。この2つのメリットの認知が浸透しつつあり、現在ケーブルテレビ事業者の地域BWAの加入獲得が増加しています。ケーブルテレビ事業者は既存の有線インフラを活かして、効率的に無線サービスの設計が可能です。また、多様化する顧客ニーズに対応するうえで、無線の通信サービスが有線を補完する効果もあり、事業拡大に向けて積極的に取り組んでいくべきです」と指摘する。

 B2B・B2G事業も、無線による拡大が期待できる。昨年から政府はギガスクール構想に取り組んでいる。新型コロナ対策の休校期間が長引き、自宅で遠隔授業を受けるための環境整備が必要になっているが、インターネット回線が整備されていない世帯もある。「学校でも家でも使えるインターネット回線として、ケーブルテレビ事業者の地域BWAが注目を浴びている地域があります」(熊谷氏)というように、ケーブルテレビ事業者の地域BWA・ローカル5Gは、ウィズ・コロナ時代のB2G事業として将来性がある。

 地域BWAの基地局の建設には、機材と工事費の合計で1局当たり約600万円の設備投資が必要となると言われているが、FTTHの整備と比べると設備投資を大幅に抑えることができる。今後さらに地域BWA・ローカル5G基地局の建設コストが下がる可能性もある。そのため「投資余力が少ないケーブルテレビ事業者にとっては、地域BWA・ローカル5Gは比較的少ない設備投資で高速通信サービスを開始できる利点があります」(熊谷氏)。

 また、新型コロナの影響により自宅でテレワークや遠隔授業を利用する世帯が増え、宅内Wi-Fiのニーズが高まっている。J:COMなど一部のケーブルテレビ事業者が先行してメッシュWi-Fiのサービスを提供しているが、他のケーブルテレビ事業者にとっても、Wi-Fiサービスの強化は非常に重要なテーマだ。

 「これまで無線事業に対しては、一部のケーブルテレビ事業者だけが積極的に取り組んでいましたが、現在は『これはビジネスになるぞ』と期待して多くの事業者が積極投資するフェーズに入ってきたと思います」(熊谷氏)

 

新フレームワークの提示を予定

 JCTAは昨年夏、地域・コンテンツビジネス推進委員会を立ち上げた。同委員会では「より広義のコンテンツビジネス」という言い方で、コンテンツビジネスを映像に限定せず、アプリなども含めた広い領域のビジネスとして定義。地域への貢献とビジネスを両立した「より広義のコンテンツビジネス」で何ができるのか、ということを検討している。一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟 理事 二瓶浩一氏は「これまで“コンテンツは金食い虫”と考えるケーブルテレビ事業者の経営層は少なくありませんでした。これを変えていくのが同委員会の課題で、コンテンツを起点にしたいろいろな活動で収益を上げるスキームの確立を目指しています。大事なキーワードは『地域課題の解決』と『取り組みの持続性』です。各事業者がどのような地域課題を抱え、どのようなソリューションでコンテンツビジネスを展開し、この取り組みの持続性を保つためにどのような工夫を施しているのか、というケーススタディを同委員会では重ねてきています」と説明する。同委員会は近く、中間取りまとめと提言をケーブルテレビ業界に向けて発表し、「より広義のコンテンツビジネス」のフレームワークを提示する予定だ。

 各ケーブルテレビ事業者の生い立ち、経営規模、エリアにおける位置付けなどによってできることは異なる。そのため同委員会は、状況の異なる各事業者が取り入れることができるように、複数のフレームワークを用意する考えだ。

 「ケーブルテレビ事業者は有線・無線インフラを持ち、メディアとしての取材力と発信力を持っています。これらをさまざまに掛け算していくことによって、提案力を向上させたり、事業は展開している市場を変えたりしていくことが必要です。その好例の一つが秋田ケーブルテレビです。同社はローカル5Gを開始しますが、その目的は高齢化などの秋田の課題に対する、市民の健康増進と『スポーツ王国・秋田』の復権です。そのために地元のアリーナに360°AIカメラとそれを駆使するためのローカル5Gを導入する計画です。自社や地域が持つさまざまなリソースを掛け算することによって、秋田の地域課題である高齢化に対してスポーツという切り口で『より広義のコンテンツビジネス』を展開しようとしています。ケーブルテレビ事業者にとっては、地域メディアとしてのブランディングにもなります。このような『より広義のコンテンツビジネス』をこれからのケーブルテレビ事業者は目指していくべきです」(二瓶氏)

 これにはさまざまなフレームワークが考えられる。同委員会は今年6月にも発表する予定の中間取りまとめでフレームワークの一部を例示し、最終的には来春に向けて順次発展させていく予定だ。

 

 



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